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物流コラム

精密機器輸送を失敗しないためのポイントとは?

精密機器は振動と衝撃に弱く、温度・湿度管理も要することから、輸送には細心の注意を払う必要があります。専門的知見が求められるため、優良な輸送パートナーを見つけることが大切です。
今回は、精密機器の種類と輸送の特徴から精密機器の梱包・輸送方法、失敗しないポイントを解説します。

精密機器の種類と輸送の特徴

まずは精密機器の種類と輸送の特徴を確認しておきましょう。

精密機器の種類

精密機器とは、構造が複雑であり、高精度な動作や性能を有する機器の総称です。精密な計測や制御が必要である点が特徴です。例えば、次の種類が挙げられます。

・医療機器
・精密測定機器
・光学機器
・電気機器
・OA機器
・通信機器
・製造業のロボット

精密機器輸送の特徴

上記のような精密機器を輸送する際には、次の特徴を踏まえる必要があります。

・デリケートで破損しやすい
精密機器は、振動に弱く、少しの振動で故障する恐れがあります。またデリケートな作りであるため、破損しやすいところもあります。輸送時のトラック、船、貨物列車などの振動には注意が必要です。

・天地を誤ると故障リスクがある
精密機器の梱包箱を上下逆さまにして運ぶことは故障のリスクがあります。必ず天地を正しく保ちながら、輸送することが求められます。

・温度・湿度管理が難しい
精密機器が正常に稼働するためには、適切な温度と湿度環境が必要です。わずかな変化でも電子部品の故障、金属部分の腐食などのトラブルを引き起こす恐れがあります。そのため、精密機器を輸送する際にも、適切な温度・湿度管理を行う必要があります。

・盗難リスクがある
精密機器は高価であることも多いため、盗難に遭うリスクがあります。特に長距離輸送や国際輸送では、セキュリティ対策の重要度が増します。

精密機器の梱包・輸送方法

精密機器の特徴を踏まえると、梱包や輸送方法は、適切かつ安全な手法を選ぶ必要があります。精密機器に適した梱包方法と輸送方法をご紹介します。

梱包方法

・振動と衝撃をやわらげる梱包
基本的に、精密機器を梱包するには、振動と衝撃をやわらげる工夫が必要です。梱包材は精密機器ごとの形状やサイズに合わせて適切なものを選定し、緩衝材を利用します。

例)
外箱:頑丈なダブルダンボール
内部:エアキャップ(気泡緩衝材)、発泡スチロール、ビニールフィルムなど

このような梱包材や緩衝材を選択して、精密機器を緩衝材でしっかりと包みます。外箱は特に強い素材を利用しましょう。これにより輸送中の振動や衝撃から保護します。

・適切なラベリング
梱包が済んだら、わかりやすい場所にラベルを貼り付けます。ラベルには、取り扱い方や輸送時の注意事項、保護する必要のある部位などを記載します。適切なラベリングにより、運送業者から納品先や配送先まで安全な輸送が可能になります。

輸送方法

精密機器の輸送方法は、複数考えられます。

・エアサス車
エアサス車とは、エアサスペンション付きシャーシを指します。エアサスペンションとは、空気のバネを意味するサスペンションで車体の高低を調整し、走行中の衝撃を和らげる車用の装着部品です。シャーシとは、トラックにおいては荷台の下に取り付けられる金属製フレームです。

エアサスが稼働することで、エアバッグを伸縮させ、トラックの車高を調整するため、荷物に伝わる振動を最小限に抑えられます。

・厳重な梱包による路線便
他社の荷物を集約して運ぶ路線便を利用する方法もあります。一般的に路線便はエアサス車ではないため、木枠梱包や緩衝材で覆われた専用の箱に入れるなどして厳重な梱包を荷主側で行う必要があります。拠点で荷物の積み替えが発生するのが一般的であるため、精密機器へのダメージが懸念されます。

・高速フェリー
高速フェリーとは、車の搭載が可能な、高速で航行する船舶です。船舶は海上を走ることから、振動や揺れが気になるイメージがありますが、実際は微細な振動や温度変化にも対応できます。

また荷役作業時の衝撃や振動が大幅に抑えられます。なぜならフェリー輸送では、貨物をトレーラーに積載した上で、緩やかなスロープで船内に自走する「Roll-on/Roll-off方式」で荷役を行うためです。

精密機器の輸送時に失敗しないためのポイント

精密機器の輸送時に失敗しないためのポイントをご紹介します。

適切な梱包・ラベリング・温湿度管理

先述の通り、精密機器は振動と衝撃に弱く、ささいなことでも重大な問題に発展することがあります。そのため、まず輸送時の適切な梱包やラベリングが重要です。

温湿度管理も欠かせません。温湿度管理の方法として、輸送時には保温・保冷機能付きのコンテナやケースを利用する、空調を利用する、温湿度を電気信号として記録するロガーを設置して状態監視を行う、高温多湿な輸送ルートを避けるなどが挙げられます。
また、あらかじめ断熱材を梱包材に利用し、温度変化をやわらげる梱包も有効です。

重量分散

輸送時に重心が不安定だと、転落や転倒のリスクがあります。コツは精密機器の梱包物の重量を分散させ、重心が不安定にならないようにすることです。あわせて、万が一の転倒に備えて、クッション材などの緩衝材を駆使して保護しておきましょう。

適切な輸送手段・ルートの選定

陸送だけでなく、海上輸送も検討しながら、適切な輸送手段とルートを選定します。振動しにくいフェリーを利用した海上輸送は有効な手段です。

事前に破損・正常稼働するかのチェック

精密機器を梱包する前に、事前に破損していないか、正常稼働するかを入念にチェックしておくことが重要です。万が一、輸送後に不具合が生じた際に、その原因が輸送時に起きたものであるかを判断するためです。

作業員の教育

精密機器の梱包やラベリングを行う作業員やトラックドライバーなどに、精密機器の正しい取り扱い方を教育することも重要です。

盗難防止策の実施

特に国際輸送の場合は、セキュリティ対策を万全にしておくことをおすすめします。具体的には、港湾内で監視カメラを設置して監視する、厳重にセキュリティチェックを行うなど、多層的な対策を行いましょう。

精密機器の輸送実績の豊富な配送業者選定

精密機器の輸送を任せる場合は、実績が豊富な配送業者を選定しましょう。精密機器の取り扱い方に慣れており、適切な梱包や振動が少ない輸送手段の提案、温湿度管理の徹底などを確実に実施してくれることが求められます。また精密機器には輸送中に何が起きるかわかりません。信頼のおける、透明性のある配送業者であることを重視するようにしましょう。

まとめ

事務用機器や医療機器などの精密機器は非常にデリケートで破損しやすく、温度・湿度管理も難しいことから、輸送時には細心の注意を払う必要があります。

精密機器の梱包・輸送方法を工夫し、特に適切な輸送手段であるエアサス車、厳重な梱包による路線便、高速フェリーなどを精密機器の種類によって選び分けることが重要です。

精密機器輸送なら関光ロジNEXTにおまかせください。

振動と衝撃をやわらげる対策、精密機器輸送に適した温度や湿度設定、セキュリティと盗難防止対策などを適切に行う体制を整えており、高速フェリーで安心安全の中、精密機器を輸送いたします。

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