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物流コラム

グリーン物流とは?
企業の導入メリットとSDGsに向けた具体的な取り組みを解説

地球温暖化の影響が色濃くなってきている今日この頃ですが、経営視点で考えても脱炭素は避けて通れなくなってきています。そうした中、脱炭素の取り組みはコスト増加が悩ましい問題です。昨今、特に物流領域においては、グリーン物流が推進されており、より効率的かつコストを低減しながら進めていくことが目指されています。

今回はグリーン物流とは何か、グリーン物流の具体的な施策、企業が導入するメリット、コスト削減と環境配慮を両立するグリーン物流の手法をご紹介します。

グリーン物流とは?

グリーン物流の概要と背景を見ていきましょう。

●グリーン物流とは
グリーン物流とは、物流プロセスにおいてCO2(二酸化炭素)排出量を削減する取り組みの総称です。

国内のCO2排出量の割合のうち、運輸部門が全体の約20%を占めている(※1)ことから、削減の余地があります。

特に運送業界ではトラックによるCO2排出量の問題に直面しています。

グリーン物流では、具体策としてモーダルシフト(輸送手段の転換)、共同配送、輸送拠点・配送網の集約・再編成など、さまざまなアプローチ方法で進められています。

●グリーン物流が求められる背景
グリーン物流が求められる背景として、大きく次の2点が挙げられます。

・世界的な脱炭素の活発化
近年、世界的に脱炭素の動きが活発化しています。2015年のパリ協定で、国際的に気候変動に対する取り決めが進められ、産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5度に抑える努力をする約束が交わされました。

その後、各国は温室効果ガス排出量の削減のための目標を掲げ、取り組みを進めてきましたが、近年はさらに強化されています。

日本は2025年2月18日に、「世界全体での1.5℃目標と整合的で、2050年ネット・ゼロの実現に向けた直線的な経路にある野心的な目標として、2035年度、2040年度において、温室効果ガスを2013年度からそれぞれ60%、73%削減することを目指す」(※2)ことを国連気候変動枠組条約事務局へ伝えました。

これを受け、日本はさらに脱炭素の取り組みを強化していく必要があります。その一つがグリーン物流です。

・物流におけるCO2排出量削減と効率化の必要性
国土交通省(※1)によれば、日本では、2023年度におけるCO2排出量9億8,900万トンのうち、運輸部門からの排出量は19.2%で、1億9,014万トンとなっています。

運輸部門のうち、自動車全体では85.7%と多くの割合を占めていることから、自動車から排出される量を減らしていく必要があります。自動車のうち、貨物自動車は38.3%を占めています。グリーン物流はこの貨物自動車のCO2排出量を減らす試みです。

●グリーン物流の実施形態
グリーン物流は、主に次の形態で推進されています。

・民間企業による物流工程におけるCO2排出量削減の取り組み
・民間企業によるパートナーシップの設立
・グリーン経営認証制度
・グリーン物流パートナーシップ推進会議による推進事業

※1 出典:国土交通省「環境:運輸部門における二酸化炭素排出」
※2 出典:環境省「 地球温暖化対策計画(令和7年2月18日閣議決定)」

グリーン物流の具体的な施策

グリーン物流の主な具体的な施策をメリットと共にご紹介します。

●モーダルシフト(輸送手段の転換)
モーダルシフトとは、トラックなどで行われている貨物輸送を船舶や鉄道などの、よりCO2排出量の低い輸送に切り替えることを指します。

例えば、船舶輸送の場合は、まず倉庫などの拠点から港までトラックにて陸送します。その後、船舶にトラックごと、もしくは貨物だけを乗せて、輸送先の近くの港まで輸送します。港に到着したら貨物をトラックで陸送します。このように、船舶輸送を輸送工程の大部分に採用することで、CO2排出を削減することができます。

メリット:モーダルシフトでは、複数の配送手段を組み合わせて進められることから、物流効率化やトラックドライバーの削減にもつながります。また大型フェリーなどを利用すれば、一度に大量の貨物を輸送できることから、輸送コスト削減や積載効率向上などを見込めます。

緊急時の輸送手段として、モーダルシフト体制を整えておけば、BCP対策の一つにもなります。

【関連リンク】
モーダルシフトとは?メリットと解決できる課題

●共同配送
共同配送とは、従来、荷主企業が個別に配送していた貨物を同じトラックに積載し、同一の配送先に貨物を共同で配送することを指します。トラック台数を減らすことができるため、トラックからのCO2排出量を削減できます。

メリット:複数荷主が協力することで物流コストを削減し、輸送効率を向上できます。

●輸送拠点・配送網の集約・再編成
既存の輸送拠点や配送網を見直し、無駄をなくすことで、トラック台数の削減や物流効率化を図り、CO2の排出量を全体的に削減する施策です。

例えば、拠点数を減らす、製造業においては生産工場からの距離を減らすなどが考えられます。

メリット:輸送効率の向上やコスト削減、在庫リスクの低減などが見込めます。

●車両の大型化
トラック車両を大型にすることで、より多くの貨物を積載することができるようになるため、トラック台数削減が叶い、CO2排出量の削減につながります。

国内では「ダブル連結トラック」の導入も進んでおり、1台走らせれば2台分の輸送が可能になります。

メリット:積載効率の向上や物流効率化が見込めます。

●貨物と旅客の混載
貨物と旅客の輸送や運行を同時に行う形態です。旅客自動車のCO2排出量の削減も同時に進められます。

主に鉄道や路線バス、タクシーなどを利用します。

ある事例では、小口宅配貨物を運んでいたトラックの拠点間輸送を、旅客鉄道による貨客混載輸送に切り替えたところ、運行1回あたり14.0kg(88%)のCO2排出量の削減を実現しました。

メリット:物流効率化を促進できると共に、地域の物流事業者の連携を促進します。

グリーン物流を企業が導入するメリット

グリーン物流を企業が導入するメリットをご紹介します。

●コスト削減の見込みがある
先述の通り、グリーン物流施策の中にはCO2排出量の削減とともにコスト削減も見込めるものがあります。これは昨今、物流業界全体が直面する「物流2024年問題」の対応策にもなり得ます。

物流2024年問題とは、2024年4月からのトラックドライバーの時間外労働の上限規制などの適用により、労働時間が短くなることで「ものが運べなくなる」ことや、物流コスト高騰などの諸問題を指します。この問題で求められる物流効率化によるコスト削減が、グリーン物流を進めることで実現できます。

●企業競争力の向上
環境負荷低減の取り組みは、企業ブランドイメージの向上と刷新に寄与します。また投資家からは、ESG(※2)投資の対象として一目置かれるようになり、企業競争力を強化できるでしょう。

※2 Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)

●環境保護への活動促進・SDGsへの貢献
近年、経営視点として環境保護への取り組みは避けて通れなくなっています。SDGs、すなわち地球規模の解決課題を2030年までに達成するべき「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」を成長戦略として企業経営に取り入れる「SDGs経営」にも有効なアプローチとなります。

●グリーン経営認証による企業ブランドイメージ向上
国土交通省は、グリーン経営認証制度を推奨しており、環境保全を目的に取り組みを行うトラック、バス、タクシー、旅客船、内航海運、港湾運送、倉庫の運営事業者を対象とした認証制度です。
条件を満たして認証を受けることでより企業ブランドイメージの向上が期待できます。

コスト削減と環境配慮を両立するグリーン物流の手法

グリーン物流の施策の一つ、モーダルシフトのうち、フェリー輸送による手法を採用することで、さまざまな効果が期待できます。

●フェリー輸送によるモーダルシフトとは?
フェリー輸送とは、一般的に貨物と旅客を同時に輸送するフェリー船を用いた方法です。

フェリーには、トラックやトレーラーに貨物を載せた無人航送のほか、トラックとトラックドライバーごと乗船する有人航送があります。

●フェリー輸送ならではのメリット
コスト削減、ドライバー不足対策、輸送効率向上、BCP対策といったモーダルシフトのメリットがあるほか、フェリー輸送ならではのメリットもあります。

大型フェリーの場合、より大量輸送が可能になるため、物流効率化やコスト削減が見込めます。

またフェリーには、客室やレストラン、浴室なども完備されているため、トラックドライバーが船舶に乗船する際には、乗船時間をドライバーの休息時間に充てることができるため、長時間労働の問題を解消できます。

また高速フェリーを利用することで、リードタイムの削減にもつながります。

まとめ

グリーン物流は、運輸部門の特に貨物自動車からのCO2排出量削減に寄与する重要な取り組みです。

その施策の一つであるモーダルシフトは代表的な取り組みであり、コスト削減や物流効率化も見込めることから有効です。フェリー輸送は、その中でもさらに有効な方法です。

関光ロジNEXTでは、フェリー輸送サービスで貴社のモーダルシフトをサポートすることが可能です。高速フェリーによる安定したリードタイムや輸送品質の向上、輸送コストの削減などを実現するためのお手伝いをさせていただきます。

ぜひお気軽にご相談ください。

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